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卒業式、そして本当に長い間のご愛読ありがとうございました!

R2.3.3

 第206号

 涙、そして涙。笑顔と泣き笑い。コロナウイルスの影響で在校生のいない、卒業生と教職員そして保護者だけの卒業式となった。人は強い。中でも子ども達と来たら、本当に見事である。こんな危機の中での卒業式だからこそ、卒業生は気持ちを一つにして立派に卒業して行った。見事である。

人はまさかの時にこそ、その生き方が問われる。人間としての質が問われる。それにしっかりと応えた、立派な卒業式であった。学業や部活動で頑張った子ども達はもとより、中学校時代上手く学校に馴染めず学校に行けなかった子ども達が、本校において見事に新たな道を見出しスタートを切ってくれるのは、何よりも立派なことであり嬉しい。

そんな子ども達が、毎年卒業式の日にこっそりと一人で、あるいはお母さんと一緒に、校長室に来てくれることは何度あっても嬉しい。

「校長先生!一枚だけ校長先生と一緒に写真を撮らせてもらえますか?」。そんな一言の重みは、一緒に三年間過ごした者同士にしか分からない。「いいよ!そんな事遠慮することではないよ!」。毎年こうやって笑顔で共に写真に納まる。校長として、教員として、至福のひと時。共に苦しんだから、ちょっぴり喜びは倍加される。ありがたい。

そんな関わりを持った子供の一人から、一通のお手紙をいただいた。

「3年間、本当にお世話になりました。1年のときから気にかけて話しかけて下さりありがとうございました。今まで、小中学校では、校長先生と話すことなんてほとんどなかったので、先生とたくさんお話しできて嬉しかったです!進路のこともご心配おかけしてすみませんでした。(中略)そしてやっぱり大浦校長先生がいらっしゃる向陵高校に来ることができて良かったです。(略)」

出逢えて嬉しかったのは、私。関われてありがたかったのも、私。何故なら、教師はどれだけ子ども達と関われたかが生きがい。そしてこうやって関わったことが、子ども達にどれだけちゃんと評価されたかが、教師の評価。ちょっぴり普通の会社とは違うところ。一番重要な評価者は子ども達であり、保護者なんだ。だからこのお手紙は、私に対する最上級の評価。ありがとう!元気で大学でもがんばるんだよ!いつも応援している。

さて、今年の最後の別れは、学校正面の玄関前にクラス全員が整列し、自分たちの保護者に向かって「ありがとうございました!」と一礼し去ることとした。爽やかに、そして明るく、見事に大きな声で、「ありがとうございました!」と一礼した。

そのまま立ち去るには名残惜しくて、直ぐに解散とはならなかったが、笑顔での大きな声での挨拶は、きっと来場者全ての方々のこころをとらえて離さなかっただろう。

本当にご卒業おめでとうございました!

そしてこの「校長室だより」を長い間ご愛読いただきました皆様に厚く御礼申し上げまして、筆をおきます。十数年にも及ぶご愛読を感謝致します。サヨナラ。