令和2年度2学期始業式メッセージ

8月24日(月)

 おはようございます。いつもと違う夏休みを終え、今日から2学期が始まりました。
短い夏休みではありましたが、あなたのチャレンジは何だったでしょうか?高岡向陵高校の活躍は新聞紙上も賑わせていました。

 私は富山スポーツ2020交流大会で、参観を許された野球とハンドボールの試合を見に行くことができました。
 部員の皆さんのがんばりを目の当たりにし、そのひたむきさ、諦めない姿勢に力をもらいました。選手のみならず、これまでともに練習してきた仲間たちが一つになって戦っている姿に感動を覚えました。

 「がんばる姿、ひたむきに何かに取り組む姿」というもののパワーは、必ず周りの人々に伝わっていきます。そのパワーをもらった人がまた別のところで力を発揮していく。そうしてつながっていくのだなと改めて感じました。と同時に、大会の開催に当たってお世話くださった方々のご苦労に本当に頭が下がる思いでした。サポートしてくださっている方々に対する感謝の気持ちを、私たちは決して忘れてはなりません。表に見えないところに対する想像力を持っていてほしいと思います。

 さて、話は変わります。6月頃だったと思うのですが、ネットニュースでこんなタイトルが目に入ってきました。『下水からコロナ検出 富山・石川』― これを聞いて、皆さんはどう思いましたか?私は、「富山・石川の下水から感染が広がっているんだ!大変なことになるのではないか。」そう思って記事の内容を読んでみると、「富山県立大学と金沢大学の研究グループが下水からコロナウィルス検出に初めて成功し、これによって感染拡大の予兆を察知できる可能性がある。」というものでした。ほっとしました。

 タイトルは確かに人目を引くためにつけるものではあります。しかし、このようにタイトルと内容から受ける印象が全く違うとなると、もし、これを内容を確認せずに誰かに伝えていたらと思うと少し心配になります。悪意を持って間違ったことを伝えたつもりはなくても、情報が簡単に広がり、一人歩きしてしまう世の中です。安易に鵜呑みにすることなく、しっかりと検証し、見極める力を身につけなくてはなりません。

 また、コロナウィルス感染対策に関しては、いろんな考え方、主張はありますが、自分や周囲の人たちを守るために、できることをちゃんとするというのが大切なことだと思います。そして、気をつけていても感染する可能性は誰にでもあるということをしっかり心に留めておきましょう。万が一、身近な人が感染した場合も、まずはその人の回復を願うこと、それが一番ではないでしょうか。誹謗中傷があるということをニュースでも聞きますが、悲しいことです。こんな時だからこそ、人を思いやる気持ちを持ち続けていたいものです。

 先が見えない不安は常につきまとってはいますが、先生方は、皆さんにできる限り充実した高校生活を送ってほしいという強い思いの下、知恵を絞り、話し合いを重ねて準備をしています。2学期には桜樹祭も予定しています。3年生は進路実現に向けて佳境に入ります。ピンチをチャンスに変え、高岡向陵高校全体でしっかりと取り組んでいきましょう。

校長 今井 亜矢子