令和3年度2学期終業式 学校長式辞

おはようございます。 

昨日、おとといと保護者会も終わり、それぞれ2学期を振り返りどんなことを感じているでしょうか。 

8月後半からの新型コロナウィルス蔓延によって、2学期のスタートはいつもと違った形になり、桜樹祭も延期になりました。ただ、できないからしないということではなく、どうやったらできるかを模索しながら実践をしてきました。何がベストだったかは分かりませんが、皆さんや保護者の方々の理解と協力の下、着実に歩みを進めてこられたのではないかと思っています。 

そんな中、1,2年生は総合的探究の時間に、実際に地域に出向き、また地域の皆さんと直接関わる機会をもちました。家族や先生方以外の大人の人と関わる機会はこれまであまりなかったのではありませんか?特に2年生は地域の方に取材をするということで、その申し込みからのチャレンジでした。担当した人はおそらくかなり緊張したことと思います。当然です。人ときちんとしたお話しをするときにはある程度の緊張感をもって接するのは当然の礼儀であるとも言えます。また、初めてのことに挑戦するときは誰だって緊張するものです。ただ、それも何回か経験を積むことによって必要以上に緊張することはなくなっていきます。これもまさに、経験のなせる技です。私も実は、20歳くらいまでは引っ込み思案で、自己紹介の場面などでは顔が真っ赤になり全身から汗が噴き出していました。それでも経験を重ねたことで、今ではこのような場面でも適度な緊張感で臨めるようになりました。自分にとってプラスの経験となることには、ぜひ、臆せずチャレンジしていってほしいと思います。 

2年生は取材に当たり、事前にアポイントを取って訪問し、後日お礼状を出しました。そのお礼状に対し、株式会社山口久乗の社長山口康多郎さんが担当した生徒と皆様へということで手紙をくださいました。その一部を紹介します。 

「インタビューお疲れ様でした。電話でのアポイントメントからインタビューのためのいろんな準備をし、弊社のことも調べてきてくださっていたようで、一つ一つが授業の課題とはいえ、大変だったと思います。そう言いながら、実際社会に出てからもお客様と面談するときには相手のことを調べ、目的を事前にまとめておいてからアポイントメントを取り、相手の都合に合わせて面談に至ります。自分の娘と同学年の皆さんが社会人としての基本を学んでいるんだなと、ほっこりする反面、自分の若かりし頃の初心を思い出し、身が引き締まる心地でもありました。(略)コロナ禍という特別な状況下で、思い描いていた当たり前の高校生活が違ったものになっていたのではないかと思います。先輩たちが「当たり前」に享受していたことを「有り難い」こととして、精一杯かみしめて楽しんでください。その経験もひときわ輝く思い出となり、また後の人生の貴重な糧となると思います。」 

皆さんの挑戦をこのように温かく受け入れて応援してくださっている方たちがたくさんいます。何度も言っていることですが、「かきくけこ」の行動を起こしましょう。一歩踏み出してみましょう。特に3年生は高校生活自体があとわずかとなりました。でも、今からでもできることはまだあるはずです。受験を控えている人は特に健康に気をつけてください。進路が決まった人は次のステップに向けての準備が必要です。冬休みは年の終わりという節目にあたります。改めて令和3年を振り返り、また新たな気持ちで令和4年へと繋いでください。 

始業式にまたこの場で元気な皆さんに会えることを楽しみにしています。 

メリークリスマス そしてよいお年を

                       校長 今井 亜矢子